はちみつ色の太陽

 



月明かりに照らされた日下部くんはまるで、今にも消えてしまいそうなほど儚いのに、息を呑むほど綺麗で。



「……だけど、俺には、もう泳ぐ資格がない」



水滴が落ちるように零されたその言葉に、張り裂けそうなほど胸が痛む。



「俺にはもう……水泳をやる資格なんて、ないんだ」



ぽたり、ぽたり、と。

溢れる声に耳を澄ませば、日下部くんは心配そうに彼を見上げるミィちゃんを見て一瞬だけ微笑むと、ミィちゃんの頭を優しく撫でた。




✽ ✽ ✽



「――――俺、中学の時、水泳部で。水嶋も……同じ、水泳部だった」



プールサイドに静かに佇む美月は、その名前の通り、三日月を背負ったまま俺の言葉に静かに耳を傾けていた。



「俺と水嶋は、自分で言うのも変だけど、地区ではそこそこ有名で……。だから中学二年に上がった時に、リレーの選手にも選ばれたりしてて」



懐かしい、プールの冷たい水に浸かりながら思い出すのは――――中学二年の夏のこと。