「い……って、」 「ご、ごめんなさい……っ!私、急いでて前をしっかり見てなくて――――」 と。 焦って顔を上げれば、そこには見慣れた綺麗な顔。 「く、日下部、くん……」 「、」 はちみつ色の髪を揺らした日下部くんは、私を見るなり眉間のシワを深めて、すぐに目を逸らしてしまった。 その仕草に、思わずズキンと痛む胸。 だけど今は、そんなことに胸を痛めている場合じゃない。