はちみつ色の太陽

 



ぶっきらぼうに言い放たれた白坂さんの言葉に、自分がたった今考えていたことを全て見透かされたような気がした。


心臓が早鐘をつくように高鳴りだして、息をするのも苦しくなる。



「だから、まだ引き返そうと思えば引き返せるんじゃないの?」


「……引き返す?」


「だって、ミツキちゃん、まだ陽くんのこと好きなんでしょ?」


「え……、」


「何かして好きな人に嫌われたくないし、どうしたらいいかわからないから避けてるくせに、結局、相手のことを目で追ってる。……私と同じ。好きだから、臆病になるんでしょ?」


「っ、」


「でもね、いつまでも臆病者でいたら、ホントに欲しいものって手に入らないよ」



“ まぁ、私みたいにやり過ぎちゃうと逆に、欲しいものに逃げられちゃうけど ”


最後にそんな言葉を付け足した白坂さんは、「お疲れ様、今日は先に帰るね」と可愛らしい笑顔を見せて、一足先にその場を後にした。



「――――、」



その背中を見送ってからも、私は足に根が張ったように立ち竦んだまま動けなくて。


たった今、白坂さんに言われた言葉の意味を頭の中で延々と考え続けていた。