「……はぁ、」



まぁ、実際、それならそれで、私が当初望んでいた形になるだけなんだけど。


私は私の身を守る為に、期間限定で日下部くんに偽物の彼氏となってもらうようにお願いした。


だけど、事態が沈静化したら頃合いを見て、その偽物の彼氏彼女の関係は解消するつもりだったわけだし。


そうなれば日下部くんも、ようやく私に縛られた生活から解放されるわけだし、本当ならお互いにとって願ったり叶ったりだ。


ああ、でも、日下部くんはまた、告白され三昧な日々に戻るんだろうけど……


でも、私と付き合ったところで日下部くんの人気が落ちることはなかったし、告白だってたまにされてたし。


結局日下部くんからすれば、愛する猫のミィちゃんが幸せになるなら、それで良かったのかも。


ミィちゃんも、私の家族にも良く懐いてくれて、今では立派な家族の一員だ。