「……笑顔で、いてほしいなぁと思う」
「……うん」
「日下部くんってね?実は、笑うとすごく優しい笑顔で……本当は、みんなが言うような冷たくてクールな男の子なんかじゃなくて。責任感も強いし、義理堅いし……スポーツ祭実行委員も熱心に取り組んでくれるし」
「……うん」
「優しいところがたくさんあって、色々、心配して気を配ってくれたり……」
「……うん」
「私の、アレルギーのことも……話したら、別に今より強くなろうとする必要ない、今のままで十分だ……って」
「……うん」
「私、日下部くんにそう言われた時、すごく心が軽くなって……。ああ、別に平気なフリして無理に笑う必要もないんだ、私は私らしく、強くならなくてもいいやって思えたの……」
―――あの日。
日下部くんに貰った言葉と手の温もりは、今でもずっと私の心を温め続けてくれている。



