だからきっと、白坂さんなら大丈夫。
また、ほんの少し、勇気を出せば。
白坂さんは、前を向いて歩いて行ける人なのだと思うから。
ちゃんと、正しい道を歩んでいける人だと思う。
「……実はね、私たちが作ってたアーチが壊れちゃって、このままだと本番に間に合わないかもしれないの。だから、手伝ってほしいんだ」
「っ、」
「お願い、白坂さん。白坂さんの力が、必要なの」
スッ、と、差し出した手。
その手と私を交互に見た白坂さんは、再び嗚咽を漏らして涙を零した。
「ごめんね、ごめんなさい」
何度もそう苦しそうに言いながら、私が差し出した手に乗せたれた手は、小さく震えていて。
私はその手をしっかりと握り返すと、白坂さんの身体を引き起こすように立ち上がった。
――――と、
「……お前って、ホント、無茶苦茶だな」



