はちみつ色の太陽

 


「……アーチは壊せても、エンブレムだけは壊せなかったんでしょ?日下部くんが、人一倍丁寧に作っていたものだから」


「っ、」


「好きな人が、大切にしてたもの。最後の最後に……壊せなかったんでしょ?」



その、言葉と同時。

白坂さんは、「わぁ……っ」と声を上げ、嗚咽を漏らして泣き出した。


熱いアスファルトの上にしゃがみ込み、膝に顔を埋めて泣く彼女。


多分、白坂さんは……実行委員の誰よりも朝早く学校に来てアーチを壊し、そのまま今の時間まで学校のどこかにいて、一人で泣いていたんだと思う。


行き場のない自分勝手な感情をぶつけて……そのくせ、悪者にはなりきれずに後悔と罪悪感に押し潰されていたんだろう。


私が見つけて責めるより先に、真っ赤に腫れていた目。


それが、私の想像が事実であることを肯定している。