パチンッ!という乾いた音が、夏の空に響き渡った。 突然私に頬を叩かれて、呆気にとられたのか。 叩かれた頰を片手で抑えながら、呆然と私を見る白坂さんの瞳は相変わらず涙で濡れている。 「悪いけど。私は、謝らないから」 そんな彼女の目を見てキッパリとそう告げれば、あからさまに眉根を寄せて睨まれた。 睨むなら、睨めばいい。 腹が立つなら、腹が立つと言えばいい。 許せないと思うなら、許さなくてもいい。 でも―――― 「後悔するくらいなら、初めから、あんなことしないで……っ!!」