「っ、え、」
「……、」
「ミ、ミツキ、ちゃん……?」
気が付けば私は自ら境界線を越え、太陽が照らす場所へと足を踏み出していた。
そのまま真っ直ぐに、少しもブレることなく白坂さんの前まで行くと足を止める。
――――いつも私を守ってくれる日傘は、ここにはない。
長袖のカーディガンも、鞄と一緒に教室に置いてきてしまった。
久しぶりに真っ向から浴びた太陽はやっぱり眩しくて、容赦なく私の肌に傷を付ける。
暑い。ジワジワと、身体がそれを拒絶する準備を始めているのがわかり、つい、この後のことを考えて憂鬱になった。
でも……だとしても今、彼女のそばまで行かなければ、絶対に後悔すると思った。
例え、太陽が私を拒んでも。
それでも、今―――――
「……っ!!」
彼女を引っ叩かないと、絶対に後悔すると思ったから。



