「……逃げる気!?」
「っ、」
「あんなことしておいて逃げるなんて、卑怯者っ!!」
8月の中旬。
太陽が、今日も痛いくらいに眩しい陽射しでグラウンドを照らしていた。
校舎が作ってくれた日陰は、私のつま先で境界線を引いたように止まっていて。
白坂さんが立つ校門は、ジリジリと焦がすような陽射しが注がれている。
「……だっ、てっ。だって、だって、だって……!!ああするしかっ、なかったんだもん……っ」
「っ、」
「ミツキちゃんと日下部くんが二人で作ったもの……っ、何か一つでも、壊してやりたかった!!」
涙と共に吐き出された言葉に、焦がされたように痛む胸。
苦しい。苦しくて、悲しくて……腹が立つ。
正直、泣きたいのは、こっちの方だ。



