「お前……何、言ってんだよ。夏休みをほとんど使って、ようやく、ここまで出来たんだぞ!?今からまた作り直して、間に合うわけないだろ!?」
「……でも、作り直さなきゃ。絶対必要なものだもん、間に合わない……じゃない。間に合わせるの」
「は?お前……、お人好しも大概にしろよ。お前だって、せっかく作ったものをこんな風にされてムカつかないのかよ!?」
「もちろん、怒ってるよ。誰がこんなことしたのって、犯人にも腹が立ってる」
「だったら、なんでそんなに普通でいられるんだよ……!あんなに毎日毎日、夏休みだっていうのに学校に来て夜遅くまで作ってたのに、一晩でこんな風にされたら――――」
「っ、だとしても!!」
「、」
「ここで投げ出したら、悔しいじゃんっ!!誰がこんなことしたのか、わからないけど……でも、ここで投げ出したら、それこそ犯人の思い通りになっちゃう。こんなことした卑怯者に、負けた気分になるじゃない!!」
「……お前、」
「それに……絶対、出来るよ。私たちなら、絶対また作れる。だって、一度完成近くまで作ったんだもん。だから、絶対大丈夫。私たち二人で協力すれば、絶対本番にも間に合うから――――」
と。
そこまで言って、ふと残骸の一つに伸ばした手を止めた。



