それだけ言うと、切なげに微笑んだ高橋くんは、赤く染まった顔を隠すこともせずに真っ直ぐに私を見つめた。
その目は酷く真剣で、逸らすことは叶わない。
……多分。
これこそ勘違いでなければ、私は今、高橋くんに“告白”された。
それなのに、何故か不思議と頭の中は冷静で……
真っ更な気持ちで、高橋くんの姿を見つめている自分がいた。
「返事は、いらない。ただ……気持ちを伝えたかっただけだから」
そう言う、高橋くんは。
日下部くん同様、制服姿のままだけど、指定のネクタイをしてなくて。
きっと……準備作業の邪魔になるからネクタイを外していて、急いで来たから付け忘れてそのままでいるんだと思う。
作業中だって高橋くんの言う通り、彼はサボる様子もなく、いつも黙々と仕事をこなしてる姿が印象的だった。
先輩に余計な仕事を任されようと嫌な顔もせずに片付けている場面を、私は何度か見たこともある。



