はちみつ色の太陽

 



フェンスに背中を預けて腕組みをしながら、苛立ちを隠す気配もない日下部くん。


そんな日下部くんを見て、通りすがる女の子たちがヒソヒソと言葉を交わしながら頬を染めて行く。


……相変わらず、制服姿で気怠そうな様子さえ絵になるから凄いよね。


だけど、そんな日下部くんの言う通り。


今から合流するであろう高橋くんからすれば、私達は “目の上のたんこぶ” でしかなく、空気の読めないカップルに他ならない。


高橋くん、本当は白坂さんと二人で花火見たかっただろうなぁ……


きっと、白坂さんのことが好きなんだもんね。本当に、申し訳なさ過ぎるよ。


今更、心の中で謝罪の言葉を繰り返してみたところで、それは全て後の祭り。



―――― “ 愛美も……このお祭りを最後に、陽くんのこと、諦めるつもり ”



でも、白坂さんの決意を聞いてしまったら、断るわけにもいかなかったんだよ。


あんなに日下部くんのことが好きで、わざわざ偽彼女の私にライバル宣言までしたのに。


それなのに、日下部くんことを諦める覚悟を決めた白坂さんの気持ちを考えたら、嘘吐きな私が断れるはずもないのだ。


……っていうか、断る権利すらない気がしたの。