「……また、面倒くさいことに巻き込まれたりしてないよな?」
「え?面倒くさいこと?」
「前の、上履きの時みたいな……ああいう、面倒くさいのだよ」
「あ……ああ、うん……。白坂さんとは、そういうんじゃないから、大丈夫……だよ?」
「……別に。それならいいけど」
「?」
「何かされたら、すぐに俺に言えよ」
「え……」
「一人で勝手に、抱え込んだりするなよ?」
「っ、」
「お前が、守れって言ったんだろ。だったら、何かあった時は堂々と俺を頼れよ。仮でも一応、付き合ってる意味無いだろ」
言いながら、チラリ、と。一瞬だけ睨むように向けられた視線。
けれどその視線はフィ……ッと、すぐにアーチへと戻されて、ほんのりと赤く染まった耳だけを視界に残した。



