「……と、いうわけで。それぞれ作業に移ってください。期限さえ守れば、作業日程は自分たちで調整していいからね。報告は順次、必ず行うこと!」
そんな私の空回りする頭の中とは裏腹に、予定通りに始められた話し合い。
実行委員長を務める先輩が改めてスポーツ祭実行委員メンバーの紹介を行い、それぞれが担う役割分担の話をされた後、各クラス作業へと移った。
私のクラス、つまり私と日下部くんが任されたのは、スポーツ祭の入り口を飾るアーチ作り。
外部から見に来る人たちや保護者の皆さんを迎え入れる、目印ともなるもの。
つまり……一番目立つといっても過言ではない、大切なモニュメントだ。
「……おい、蜂谷。……っ、おい!」
「あ……は、はいっ!?」
「お前、そこの色、指定された色と違うぞ」
「え……あ、ああっ!!」
「その隣も違う。……お前、何やってんだよ」
言いながら、溜め息を吐いた日下部くんは、指定された色の絵の具を私の前へと転がした。



