「ほら、ミィ……おいで。いつもみたいに……俺の膝の上」 ―――…逃げよう。 とりあえず、全部聞かなかったことにして、今すぐ逃げよう。 だって、こんなの気まず過ぎるし、何より人様のそういう行為は見たくもないし。 見る……度胸もないし、覗きなんて趣味はもっとない。 そうして一歩後ろへと足を引き、声の主とそのお相手から遠ざかるように踵(きびす)を返そうとした私。 だけど、そんな私は、まさかのまさか。