ど、どうしたの、私の心臓さん……


まさか、このまま本当に爆発しちゃうんじゃないでしょうね……



「……とりあえず、帰るわ」


「え、」


「草むしり、もうほとんど終わってるみたいだし。……手伝うこと、なさそうだし」


「え、……え?」


「……蜂谷 美月は、意外に元気そうだし」



けれど、そんな私の心情を知る由もなく、何事もなかったかのように、ゆっくりと立ち上がった日下部くん。


そんな日下部くんを、慌てて追い掛けるように立ち上がれば、私を視線だけで一蹴した日下部くんは、突然ポケットから何かを取り出すと――――



「っ、」



それを、無造作に私に向けて放り投げた。