少女はココで最後を迎えるまで待つしかないのか… 「おい、あんた」 少女が倒れている近くの木から、1人の男が飛び降りた。 とても不思議な雰囲気を持つ男だった。 青に近い紺色の髪に、全身を覆うように身につけられた長い黒のマント。少女を見つめる瞳はどこか気だるげで、目の前に人が倒れているというのにあくびでもしそうな感じがする。 「こんな所で寝てられると迷惑何だけど」 少女は何も答えない。いや、答えることができない。