「そうだったんですか」
私は呟きました。
笑顔だった皆さんが辛い辛い過去を持っていたなんて全然気づいていませんでした。
「俺ね、一回だけヴィルに聞いたことがあるんだよ。
どうして、この村にそういう人間を連れてくるんだって
そしたら、アイツ
“お前達はもう十分苦しんだだろ?
なら、これから先にあるべきは苦しみじゃなくて喜びとか幸せだと思うんだ
俺はその手助けがしたい。
今まで苦しんだ人達が更に苦しまないように、幸せだって思ってもらえるような、そんな場所を作りたかった
作ったからには守るから、村も人も”
きっとヴィルは俺が不安に思ってるのを知ってたんだろうな…。」
「不安?」
「この村が好きで好きでたまらない
でも、時々思うんだ。前いた村の人たちが俺を探してやってくるんじゃないかって
そしたら、他の人にも迷惑がかかる。それは絶対嫌だった。
不安だったよ。何時ココを出て行けって言われるか…。
それをアイツは察してたんだろう。
直接ココにいて良いとは言わなかったけど…それでも、俺は凄く…凄く安心したんだ」



