「姫さん、あんたは何か勘違いしてるよ。
あんた、世界統一が行われるから世界の人が不幸なる、そんなふうに思ってないか?
でもな、世界統一が成し遂げられようがそうじゃ無かろうが幸運な奴は幸運だし、不幸な奴は不幸なんだよ。
今まさに不幸な奴もいれば、もう不幸を味わった奴もいる。
あんたみたいに今まで何不自由なく育ってきた奴が、何でも知ったようなフリして語るんじゃねぇ」
私は何も言うことができませんでした。
なぜなら、その通りだったからです。
「…ヴィルさんの言うとおりです。
ですが、それでも…私は!私は…」
「あんたは分かってるのか?」
「何をですか?」
突然の質問になんの話が分かりません。



