扉をくぐると、そこには3人の人が居ました。

「おやおや〜。もしかして、その娘がヴィルが連れてきたっていう娘かにゃ?」

一見すると普通の人と同じように見えますが、頭から生えた髪と同色の白い耳とお尻にある長い尻尾が見えて彼女がケットシーだと分かりました。

真っ赤な目が私をジーっと見つめています。

「へぇ、美人じゃないか。ヴィルの奴、美人だったから血相変えて運んできたのかもな」

闇妖精(インプ)の男が、闇妖精特有の黒光りする羽をパタパタと動かしながら言いました。

「目が覚めてよかったですね」

肩からロングボウ(弓)をかけた銀髪の女性が笑顔で言ってくれました。

どうやら、私の事は知れ渡っているようです。