そんなあたしの願いも届かず。
そのまま美優と教室までいくと、
すでに人がたくさんいて、あたしの席を確認して座ると、目の前にでかい背中があった。
「よう、さっきぶり」
「あんたの背中で黒板見えないんですけど」
「連れねーなあ、12年目だってのに」
「いやだよ、あんたと12年も一緒なんて」
ため息をつくと、教室に先生が入ってきて驚愕した。
「パパ…」
さすがの一樹もびっくりしたのか、口が開いたままになってた。
「まじかよ…」
「えーっと、今年のこのクラスの担任になりました。木村宗一です。まあ、楽しくいくか!」
クラスは大盛り上がりだったけど、あたしの心は最悪で。
神様、今年のあたしには試練を与えるのですか?
あたしは、とても耐えられると思えません。