幼なじみの球児はあたしの天敵。


むむ。


うーん…


うーん…

はあ…



なぜ、あたしがこんなにため息をついているのかと言うと、




「瑠衣〜、進路希望調査出した〜?」


あたしに話しかけてきた美優。



そうなんです。


「まだ〜…」


進路希望調査の締切日があと3日なのです。


「はあ…」

「まだ、出してないの〜?」

「そういう美優はどうなのよ?」

「美優?出したに決まってるじゃん!」

「え!美優、将来のこと決めてんの?」

「うん、言ってなかったっけ?」

「聞いてない聞いてない」

「美優、美容師の専門いくの〜」


ああ、美優っぽい。

美優は髪を結いたり、メイクやそういうのが得意だ。


「いいじゃん」

「瑠衣は?」

「永遠にJK志望。」

「あはははは、相変わらずバカっぽーい!(笑)」

「うるさいなあ、思いつかないんだもん」

「んー…瑠衣、相川のお嫁さんになっちゃえば〜?」

「んあ!?バカなんじゃないの?嫌だよあんなのと」

「え〜?お似合いだと思うけどなあ…」

「ないない、あたしたち幼なじみだし。」

「じゃあ、もし相川に彼女できたらどうすんの?」

「そりゃあ…」


あれ、なんだろ。

素直に嬉しいって言えばいいのに言葉が出ない。


「ふふふ瑠衣かーわいい〜!!」

「いや、違うからね?ほんとに!!」


ありえないっつーの。


一樹は幼なじみだよ?

ないない。