「あたし、誰のものでもないんですけど…」
それから、ご飯を食べて、ちょいちょい一樹と幸希はなぜか火花が散ってたけど。あたしたちは解散した。
その帰り道、あたしと一樹は無言になってしまった。
カツカツカツ
お互いの足音しかなくて。
でも微妙な距離が心地よくて。
ああ、あたしたちいつもこんなんだなあ。
いつも半歩先を一樹が歩く。
それにあたしは必死についていく。
「おい…」
突然、半歩先を歩く一樹が後ろを向いた。
「ん?」
「俺さ、」
「うん」
「負けねーから」
「ん?」
「あいつにも、野球でも負けねーから」
あいつって幸希のことを言っているのか。
負けたくないんだなあ。
負けず嫌いなんだから。
「うん、わかってるよ」
「お前は、あいつと俺どっち応援すんだよ」
一樹はなぜだか不安そうに、あたしの目を見ないで言うから。
バカなのか?
そんなの決まってるじゃんか。
あんたのことどんだけ見てきたと思ってんの?
あたしはあんたの応援団長なんだから。
「一樹に決まってんじゃん」
一樹の目を見て迷うことなく言った。
一樹はゆっくりあたしの目を見て安心したのか笑顔に戻った。
「そっか。よしよし。ま、お前が俺を応援すんのなんて当たり前だよな」
「は?そんなこと言ってると応援しないからね〜!!」
あたしと一樹。
幼なじみ。
良き理解者。
自転車をニケツするのも、帰り道の駄菓子屋で一緒にアイスを食べるのも、喧嘩するのも、仲直りするのも、全部全部一樹しかいなかったんだ。
それから、ご飯を食べて、ちょいちょい一樹と幸希はなぜか火花が散ってたけど。あたしたちは解散した。
その帰り道、あたしと一樹は無言になってしまった。
カツカツカツ
お互いの足音しかなくて。
でも微妙な距離が心地よくて。
ああ、あたしたちいつもこんなんだなあ。
いつも半歩先を一樹が歩く。
それにあたしは必死についていく。
「おい…」
突然、半歩先を歩く一樹が後ろを向いた。
「ん?」
「俺さ、」
「うん」
「負けねーから」
「ん?」
「あいつにも、野球でも負けねーから」
あいつって幸希のことを言っているのか。
負けたくないんだなあ。
負けず嫌いなんだから。
「うん、わかってるよ」
「お前は、あいつと俺どっち応援すんだよ」
一樹はなぜだか不安そうに、あたしの目を見ないで言うから。
バカなのか?
そんなの決まってるじゃんか。
あんたのことどんだけ見てきたと思ってんの?
あたしはあんたの応援団長なんだから。
「一樹に決まってんじゃん」
一樹の目を見て迷うことなく言った。
一樹はゆっくりあたしの目を見て安心したのか笑顔に戻った。
「そっか。よしよし。ま、お前が俺を応援すんのなんて当たり前だよな」
「は?そんなこと言ってると応援しないからね〜!!」
あたしと一樹。
幼なじみ。
良き理解者。
自転車をニケツするのも、帰り道の駄菓子屋で一緒にアイスを食べるのも、喧嘩するのも、仲直りするのも、全部全部一樹しかいなかったんだ。

