「………で、あんた本当に自殺志願者じゃないのよね?」
「違います」
さっき違うと言ったのに、信じていなかったのか?
だから俺の話しに付き合う為、こうして飲まされているのだろうか?
このうるさい女は以外にも、お節介やきなのかもしれないな…。
一人、納得する。
「ふーん……?ならいいんだけどさっ」
俺をチラッと見ながらビール片手に、夜空を見上げた。
「俺に悩み事があるように、見えますか?」
一瞬沈黙が走るが、グビッとビールを飲む音が聞えてきた。
「あのさー…、悩みのない人間なんていないと思うんだよね?………例えばさ、お金とか恋愛の悩み以外に、今日の御飯は何にしようか?だって立派な悩みだと思うし。そう考えるとあんただって、多少はあるんでしょ?」



