――「おいっ!梨央っ!」



「あぁん!?なんだよ!?」


急に上から降ってきた声に、思わず私はドスのきいた声を出してしまった。



「なんだよ、その反応!もっと喜べよな~?この大樹様が声かけてんだから」



はぁ、本当にこいつ自意識過剰だわ!



「お前、自分のこと大樹様とか言うなよ!すっげーキモいよ!」



「はぁ!?お前口悪~最低~」



最低で結構。このウザイのは、多分私が男子の中で一番に仲のいい、篠原大樹。



まぁ、顔もそこそこカッコいい、方だとは思う。



―あっ、別に好きって訳じゃないから!