僕とミユが、映画館を出るとものすごい雨だった。 「私、今日傘忘れちゃったのよ。ハルの傘に一緒に入れてもらえる?」 ミユはちょっと首を右にして、傘をさしている僕を、のぞき込むようにして言った。 だが、僕の透明のビニール傘には、二人は入れないことは、この前の信次との帰りで証明済みだ。 僕も一応男だ。多少の気配りは出来る。 ミユが濡れないよう僕が少し濡れながら家へと向かった。 その夜、僕が風邪をひいたのは言うまでもない。