「鈴が翔をずっと見ていた様に、俺だって鈴を見てきたんだ。知っているのは当然だろ?鈴が翔だけを見つめていたのを、横でそれを見ているのが凄く辛かった」
私を抱きしめている耳元で、ぼそぼそと話す亮ちゃんに私はされるがままだ。
話している声質で、それが本当だったのだと言うのがわかる。
亮ちゃんが私を好きだなんて…、
全く気付かなかった事に、私の心は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「亮ちゃん…」
ここで亮ちゃんの顔を見ようとしたら。
顔が近い事に気付いた。
りょ、亮ちゃん?
徐々に近づいてくる亮ちゃんに、私は下がる---
いや、下がれない。
姫抱っこされていて、動けない~。
あうあうと口をパクパクしている内に、亮ちゃんの顔が間近に迫ってきた。
「ちょっ、ちょっと亮ちゃん~っ?!」
「チュッ」
ホッペにキスをされてしまった。
真っ赤な顔をした私は、これでもかというくらいに目が見開いた。
そんな私から、ゆっくりと亮ちゃんの顔が離れていく。



