【完】幼なじみのあいつ



「オンブなんてよくやっただろ?」



それって、小さい頃の話しだよね?



小学校低学年の頃、亮ちゃんと翔ちゃんが私をオンブしてどっちが早く走れるか…。


そんな競争に、私は強制的に参加をさせられたことを思い出した。



こんなに大きくなってからは、二人にオンブされた事がない。


ましてやみんなのいる前でオンブだなんて、恥ずかしすぎる…。




「おい!いいから早く乗れって。コブが治んなくなっちまってもいいのか?」



そ、それはイヤだ!


早く保健室に行かなくては---



こうして体育館にいるバスケ部やバレー部の皆様に見られながら、私は翔ちゃんにおぶられる。



みんなが私を見ているよぉ…。


ヒシヒシと感じるみんなの視線に顔が真っ赤になってしまった私は、翔ちゃんの背中で顔を隠しながら保健室に向かったのだった。




恥ずかしいけど…、ちょっぴり嬉しいかも。


翔ちゃんの背中かから感じる温もりが嬉しくて、翔ちゃんの首に回していた力を少しだけ強めた。