【完】幼なじみのあいつ



「あ、あまり大丈夫じゃないです…」



涙目でヒーヒー言いながら、有井さんを見上げた。


有井さんは私の前にしゃがみ込み、膝の状態を見てから考え込んだ。



そして何故か、男バスの方を見る。




「ちょっと、倉持ーっ!こっちに来て」


有井さんが大きな声を上げて、翔ちゃんを呼んだ。


その声に気づいた翔ちゃんが有井さんを一瞥した後、男バスキャプテンに何かを話している。




多分、少し抜ける事を伝えているのだろう。


話し終わった翔ちゃんは、チラッと私を見ながら有井さんの前まで来た。




「何ですか?ってか、鈴、何やってるの?」


痛そうに蹲ってるっつーのに、見て分かんないわけ?


涙目で訴える。