【完】幼なじみのあいつ



困惑気味に亮ちゃんの後姿を見送っていると、隣に立っていた翔ちゃんから『ふーん…』と呟く声が聞こえてきた。




ん?


翔ちゃんに視線を向けてみる。


私の視線を受け止めた翔ちゃんは、何か言いたそうにしていた。



…が、それ以上、何も言わずに私に背を向け歩き出す。




よく分からない翔ちゃんの態度にボーっとしていたら、ついてこない私に気付いたのか翔ちゃんが振り返った。




「なーんか、俺だけ除け者のされたって感じでムカつくんだよな?」



やっぱり先ほどと同様、いじけた顔で私を見る翔ちゃん。


まぁ、いつも3人一緒だったから除け者だと感じてしまったのかもしれない。





でもさ…、


翔ちゃんに彼女が出来たら、余った私と亮ちゃんが一緒に帰るのはしょうがないよね?




「何よ!翔ちゃんに彼女が出来たから、あぶれた者同士で一緒に帰る事になったんでしょ?」


「ん?んー。ま、そうなんだけどさ。…何か、……ちょっと、…なぁ?」




目を上に向け、今の自分の気持ちが掴めていないのか考え込んでいる翔ちゃん。


この後、翔ちゃんと会話をする事なく部室に向かった---