【完】幼なじみのあいつ



「驚きすぎですよ」


呆れ顔の花ちゃんに、翔先輩と何かあったんですか?


って聞かれて大げさに、ぶんぶんと首を振ってしまった。




どうにも思い出すのは、翔ちゃんとキスした事。


それを花ちゃんにばれているわけないのに、何を私は焦ってるんだろうか?




「な、何もないないないっ!」

「………」



私の態度に何かを感じたのか、花ちゃんはジーッと私の顔を見てくる。


どこか探るようなその視線に、居心地が悪くなった私は視線を逸らした。




まさか、ばれちゃった?


花ちゃんって何気にカンが良いから、もしかしてもしかする?





いやいやいや…、


バレるわけないっ!




見てもいないのにバレてたら、それはもう人間業じゃないよ?!




「何かあったんですね?もしかして翔先輩とキスしてたとか?」


「ひぃぃぃぃぃぃっ?!!!」



やっぱり花ちゃんは、人間じゃなかった?



花ちゃんには私の心の声が、聞こえてたりするのかなー?



私は両頬に手を添え、ムンクの叫びと同じ顔になってしまった。




「驚きですよ…、先輩。冗談で言ったのに」


「じょ、冗談?あ、そう………。びっくりした」



あたふたした自分の心を静める為、胸に手に当て呼吸を整える。




「翔先輩とキスしてたんですね?」



やっと気持ちが落ち着いたのに花ちゃんのその言葉で、今まで以上に胸がドギマギしてしまった。


私の目は大きく見開き、花ちゃんの発言に口がパカリと開く。