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今は競技場からの帰り道。


私の隣には…佐野くん。

一緒に帰ろうと約束をしてた訳じゃないけど、佐野くんが自転車を持ってきて、


「行くぞ」って言って



これでもかってくらいの、みんなの冷やかしの声を背中に佐野くんについてきた私。


夕暮れの太陽が…佐野くんの黒髪をキラキラさせる。


綺麗…


ジーッと見つめる私の視線に気づいたのか、


「なに?」


「なにもないよ…」


また無言。


だけど二人ていると…心地がいい。