君 に “ 首 っ た け ” 。

――……
――……



HRが終わり、私と翔陽はカバンを持って教室を出ようとする。

すると。



｢三咲さん！｣


…誰かが私を呼ぶ声。

振り返ると、さっき翔陽と私をみてコソコソと話していた女子の1人だった。




｢ごめん翔陽。先に行ってて｣


｢あ、うん。じゃあ｣



こちらを気にしつつも靴箱へ足を向けた彼に背を向けて、私はその女子の前に立った。





｢何か用ですか？｣