1ヶ月もすると蓮はすっかりクラスに溶け込んでいた。むしろ、クラスのムードメーカーになっている。


そんな中私は嫌な予感がまだ胸の奥から消えず頭を抱えていた。


そんな時だった───
「蓮せんぱいっ」

教室のドアに可愛らしくて小柄でふわふわした女の子がクラスにやって来た。どうやら1個下の子らしい。

「ちょっ花梨!!教室には来るなって言っただろ!」

するとすかさず男子の1人が

「おっ連まさか彼女かー?やるなー!」

と蓮をからかうつもりだったのだろう

でも、蓮は真っ赤な顔をしたかと思えば急に真面目な顔をした。心臓が嫌な音を立てた。

「皆、この子、俺の彼女の杉原花梨。まだ付き合ったばっかりだから、そっとしてやって下さい!」

クラスが一気に静まりかえったが、その後すぐにクラス皆が

「まじで!?おめでとう!!泣かすんじゃねーぞ」

でも、私は動揺を隠しきれなかった。