麗雪神話~幻の水辺の告白~

「目が覚めたのなら、これを飲め。
俺様が調合してやった薬だ。ありがたく飲むことだな」

「………」

―何このエラそうな態度。

それがシルフェの、彼への第一印象だった。

(こいつ何者? 追っ手じゃ、ないみたいだけど…)

状況を考えると彼が助けてくれたのかもしれないが、信用するには早い気がして、シルフェは湯呑を受け取ろうとしなかった。

すると男は愉快そうに唇の端を持ち上げる。

「…ま、すぐに人を信用しないのはいいことだ。
だが今は大人しく飲んだ方が身のためだぜ?
ただの熱さましだからな。
お前、すごい熱を出してるんだ。わかるか? これ以上熱が上がったら、死んじまう」

シルフェは熱のため回らない頭で必死になって考えた。