子供たちの昼寝の時間、二人は孤児院の裏手の畑に出た。
決して広くはないが、たくさんの種類の野菜が、いきいきと育っている。
孤児院の食事のほとんどを、この畑でまかなっているという。それでも足りない部分は、スタッフがクッキーや手作りアクセサリーで商いをして、まかなっているのだとか。
ボリスはひとつひとつの作物の葉や茎、土を丁寧に見ては口を開いた。
シルフェにはなんの知識もないので、ただボリスが農作物を良く育てる知恵をスタッフに貸しているのを、ぼんやりと眺めていた。
ボリスは物知りだ。さすがあれだけの本を読破しただけある。
時々訪れるボリスが的確なアドバイスをしてくれるおかげで、質の良い農作物がとれるのだと、スタッフの一人が尊敬の眼差しで言っていた。
孤児院の休憩室に入り、スタッフが淹れてくれたお茶を飲みながら、ふと、シルフェは思った。
(私、何しているのかしら)
仲間たちに心配をかけてしまっていることがわかっているのに、ボリスから逃げようともせず、演説に参加したり子供たちと遊んだり…。
それを楽しいと思ってしまっている自分に、そろそろ気づかないふりはできない。
(風の力が戻っていないから)
慌てて自分のどこかが言いつくろうが、それが言い訳でしかないことも、わかっていた。
「…ルフェ。シルフェ、おい、聞いてるのか」
鼓膜を震わすちょっと不機嫌な声に、シルフェの物思いは中断された。
顔を上げると、眉根を寄せたボリスがこちらを睨んでいる。
「あ、なにかしら?」
決して広くはないが、たくさんの種類の野菜が、いきいきと育っている。
孤児院の食事のほとんどを、この畑でまかなっているという。それでも足りない部分は、スタッフがクッキーや手作りアクセサリーで商いをして、まかなっているのだとか。
ボリスはひとつひとつの作物の葉や茎、土を丁寧に見ては口を開いた。
シルフェにはなんの知識もないので、ただボリスが農作物を良く育てる知恵をスタッフに貸しているのを、ぼんやりと眺めていた。
ボリスは物知りだ。さすがあれだけの本を読破しただけある。
時々訪れるボリスが的確なアドバイスをしてくれるおかげで、質の良い農作物がとれるのだと、スタッフの一人が尊敬の眼差しで言っていた。
孤児院の休憩室に入り、スタッフが淹れてくれたお茶を飲みながら、ふと、シルフェは思った。
(私、何しているのかしら)
仲間たちに心配をかけてしまっていることがわかっているのに、ボリスから逃げようともせず、演説に参加したり子供たちと遊んだり…。
それを楽しいと思ってしまっている自分に、そろそろ気づかないふりはできない。
(風の力が戻っていないから)
慌てて自分のどこかが言いつくろうが、それが言い訳でしかないことも、わかっていた。
「…ルフェ。シルフェ、おい、聞いてるのか」
鼓膜を震わすちょっと不機嫌な声に、シルフェの物思いは中断された。
顔を上げると、眉根を寄せたボリスがこちらを睨んでいる。
「あ、なにかしら?」

