「わ、私、翔平君のお嫁さんに、な、なり……たいんだけど」
途切れそうになる言葉を繋げて告げた言葉は、私が長い間抱えていた夢だ。
いつか翔平君の隣りでいつもほほ笑んでいるお嫁さんになりたいと願い続けていた。
翔平君の気持ちを伝えてもらった今になってそれを言うなんて、ちょっとずるいかもしれないけれど、それでも心臓はばくばくとうるさい。
照れくさくて落ち着かないまま、翔平君からの言葉を待っていると。
ほっとしたように大きく呼吸をした翔平君が私の唇に、そっとキスを落とし、そして。
「そのプロポーズ、喜んでお受けします」
頬にかかった私の髪を後ろへ流しながら、そう言って笑ってくれた。
疑いようのない幸せに満ちた笑顔を見せられて、私の体も幸せで満ちてくる。
「翔平君っ」
嬉しくてたまらない私は、飛びつくように翔平君を抱きしめた。
もう離さなくてもいい、誰にも遠慮しなくていいと知った私は怖いもの知らずだ。
「お、おい、萌」
あまりの勢いに足元を崩した翔平君が、慌てて私を抱きとめてくれた。
「好き、大好き」
「萌……ちょっと離せ、あぶねーだろ」
体勢を整えながら、私を抱き上げるとそのまま膝に降ろしてくれた。
私は機嫌がいい猫のように頬を翔平君の胸に寄せた。
すりすりと何度か繰り返していると、翔平君が私の体を包み込むように抱きしめてくれる。
「俺は、好きな女と結婚するんだ。こうして俺に甘えて幸せをかみしめている萌と、結婚する」
翔平君は私の頬を両手で撫でながらゆっくりとつぶやいた。
「樹には、ちゃんと報告しておかないとな」
しばらくふたりで手を絡ませ合ったり、時々見つめ合って、そのたびキスをしたり。
翔平君の胸にごろごろと頬を押し付けたり。

