初恋の甘い仕上げ方



翔平君が、私を好きになってくれた。

冷静な判断を心がけて何度も熟考して、そして私ひとりが盛り上がっただけで、あとから落とされないよう注意しても。

「面白い顔して考え込むなよ。まあ、何を考えてるのかはわかりすぎるけどな。どれだけ考えても、俺が萌に惚れていて、そばにいたいっていう、この気持ちが揺らぐことはないから」

「その……えっと」

「俺が萌を好きになって、ずっと一緒にいたいしそれ以上のこともしたいし。あ、結婚っていうだけでなく、さっきのキス以上のこともだけど。萌が欲しいと思っていた俺の気持ちは、ようやく萌のものだから」

「う……ん」

キス以上のことって言われたとき、思わずむせそうになった。

それって、やっぱりそういうことだろうけれど、それは私たちが特別な関係になったということだろうか。

今日のこの流れや翔平君の言葉を振り返ればそうなのかな、私の思いこみ、にしてはあまりにも翔平君の言葉は甘すぎるし。

でも……。

どれだけ自分の都合のいい解釈をしないでいようと思っても、やはりそれはしなくてもいい労力だったようで。

「萌、腑に落ちないこととか聞きたくてたまらないことが多いのもわかるけど、ひとまず自分が望んでいたものが手に入ったことを喜べ。今まで俺が好きでたまらなくてどうしようもなかっただろうけど、その短くもない時間を取り返すためにも、悩むな」

翔平君は、私の両肩に手を置くと、何かを吹っ切ったような瞳を私に向けた。

横顔も素敵だけど、正面からの真面目な顔はさらに素敵だなと。

そんな素敵な翔平君から惚れていると言われて、嬉しいと思うけれど、何度言われても他人事のように思える。