単純に私の思いのみ。
私が翔平君を好きなのも、私の勝手な思い。
だから、翔平君が私を選んでくれないからと言って泣くなんて、それは身勝手極まりないわがままだ。
本当に翔平君が好きなら、彼の幸せを祈らなければいけないのに、そんな気持ち、今の私にはまったくない。
長い間ずっと好きだった翔平君が、いつかは誰かのものになるという覚悟はしていたけれど、そんなもの、現実の前ではちっぽけだ。
「翔平君……」
そのままうずくまるように体を小さくした私は、誰にも聞かれないことをいいことに、声をあげて泣いた。
何年もの間翔平君だけを見つめてきた自分の気持ちを吐き出すように、体を抱きしめながら、泣き続けた。
ソファに体を沈め、しゃくりあげながら何度も何度も『好き』とつぶやいては頬を濡らした。
「翔平君のお嫁さんになりたかったな……」

