いつかアマザンホテルに宿泊して、このテーブルクロスを手に入れようと誓ったけれど、あれから二年が経った今もまだ叶えられずにいる。
マンションを買って、通帳の残高も財布のなかみも厳しいというのが一番の理由だけど、ひとりでアマザンに泊まるのは寂しくて、その機会を作れないままだ。
これまで、恋人がいなかったわけじゃない。
ただ、本気になれるかもしれないと期待してつき合い始めた恋人とは長続きしなかった。
友達の紹介で知り合った同い年の銀行マンの彼とは穏やかに付き合いを続け、誕生日やクリスマスのイベントもとりあえず二人で楽しんだけれど。
恋愛特有の高まる感情を実感することもなく、会えなくても寂しいと思えない自分を責める日々が続いた。
恋人に申し訳ないと感じ始めると、そこから別れまではあっという間で、私から口にするまでもなく振られてしまった。
『俺のこと、好きじゃなかっただろ?』
責めるでもない、穏やかな口調でそう言い残した彼の真意はわからなかったけれど、きっと傷ついていた。
付き合っていた半年の間、体を求められても応じることができなかったことも、恋人が傷ついた大きな理由だと思う。
何度も彼の誘いに頷こうとしたけれど、そのたび頭に浮かぶ翔平君の顔が、それを押しとどめていた。

