「いいって言ったらいいんだ。おまけに萌が仕事で一人前になるまで待つなんて格好つけてる間に萌はまた俺から離れようとして、見合いなんて考えるし。全部俺のせいだから。あ、何も言うな。八つも年上のオトコのせいにして、萌は堂々と俺に飛び込んでくればいいんだ」

でも、と再び口にしそうになるけれど、翔平君の唇が私のそれに重なって何も言えなくなった。

後頭部に回された翔平君の手が私をつかまえ、逃がしてくれない。

何度も重なる熱を感じながら目を開けると、至近距離に翔平君の整いすぎた顔があって、おまけに色気も艶も溢れ返っている。