あの後、大きな担架に乗せられて、のんちゃんは救急車で病院へと向かっていった。 「愛生ちゃん達は、遊んでいてね」 救急車に乗り込もうとした保健室の先生にそう言われた。 返事はできなくて、ただ頷くしかできなかったけれど。 のんちゃんが決めるはずだったボールが、転がっている。 わたしはそのボールを、のんちゃんが決めるはずだったゴールにシュートを決めた。 「わたしたちの勝ち……だね」 のんちゃんがいないと、なんにも楽しくなかった。