幼なじみはご主人様!?〜Season2〜



琉、いるかな?


私は社長室の前に行くと社長室の様子を見る。


ガラス張りなためガラスから中の様子が見える。


琉には気付かれてない様子。


だけど


声が少し開いたドアから聞こえる。


「お、すげぇな!」


……え……


琉のデスクの上には豪華なお重の弁当。


すごい…


「私が作りました。琉様のために!」


……え……


さらさらの茶色い長い髪で顔立ちは綺麗でスタイルもよく背が高い美人さん。


もしかして…


「さすが。秘書はこれくらいじゃなきゃ。サンキュー!」


琉は笑って言う。


げっ……



なんか向こうの弁当箱輝いて見えるような…。


「お、美味い!」


琉は食べながら笑って言う。


琉…。


――ズキン。


ひ、秘書に負けたよ私…。


こんな庶民的な弁当…。


向こうは伊勢海老とか入ってるし…


もうだめだ。


帰ろう。


琉には気付かれてないし。


私は社長室には行かずエレベーターに戻ろうとする。


すると


「あれっ。瑞穂ちゃん?」


………え………


「た、拓君!!」


「久しぶり!どうしたの?」


拓君は私に聞く。


「ちょっとね。」


「あ、それ琉に弁当!?」


拓君は私に聞く。


「あ、いいの!よかったら拓君食べて?」


「え、瑞穂ちゃん!?」


私は拓君に弁当を渡すと走って行った。



だめだなぁ…私。


う……。


エレベーターまだ来ないかな?


エレベーターの前に立つとまだなかなか来なそう。


まだ来ないかな…。



すると


「瑞穂!」


………え………



振り向くと走ったのか息を切らす琉が私の弁当を持って立っていた。



「り、琉?」


「行くなよ。」


琉はそう言うと私を抱き寄せた。


り、琉?