「まずはこちらを着て下さい。」
「……え……」
一人の女の人が持ってるのは純白のドレス…
ウェディングドレスだ。
綺麗……。
「着替えて用意が終わったら一階の大ホールへ行って下さい。」
「あ、はい…」
琉と私…
もしかして……。
私はヘアメイクやメイクをしてもらいながらドキドキする。
今日、琉と私……。
私は指輪を外す。
今日から結婚指輪をするんだね。
ついに琉と……結婚。
いいのかな…
―――……
「お綺麗ですよ。」
用意が終わるとメイクさんが言う。
「あ、ありがとうございます…」
「ホールで琉様も終わって待ってると思いますよ?」
「は、はい。」
私はドキドキしながらも部屋を出てホールへ向かう。
琉…
本当にドキドキする。
琉と私は本当に
今日………。
――――……
――ドキドキ。
ホールの扉の前に立つ。
琉……。
私は扉をそっと開ける。
〈ガチャ〉
――ドキン…
中にはタキシード姿の琉が。
琉、かっこいい…。
琉は私に気付き振り向く。
な、なんか恥ずかしいな。
私の顔は熱くなる。
「瑞穂、来いよ。」
琉が私に言う。
「う、うん…。」
私は琉の隣に行く。
すごくドキドキする。
「み、瑞穂、お前…珍しく綺麗じゃねぇか。」
「め、珍しく?」
「いや、今日は一段と…」
琉が言うと私は笑う。
「琉も…かっこいいよ?」
私が言うと琉は笑う。
今日、琉と結婚するんだね…。
「瑞穂。」
「はい。」
私と琉は向き合う。
「俺の妻になりやがれ。」
「うん。」
私はにっこりと笑って言う。
幸せ……。
今、本当にそう感じた。


