――……
「わ…」
綺麗…
拓君が私を連れて来てくれたのはおしゃれなカフェ。
店に入ると可愛らしいケーキがショーウインドーにいっぱい並べてあったり…
良い感じ。
「ここ、ケーキ美味いんだ。」
拓君は笑って言う。
「へぇ…」
「2名様ですか?室煙と禁煙どちらで?」
店員さんは私達に聞く。
「禁煙で。」
拓君が言うと私達は席に案内された。
拓君、タバコ吸わないんだ…
〈ガタン〉
私達は向き合って座る。
「えーっと…」
私はメニューを見る。
ケーキ種類いっぱい。
あ、これ美味しそう…
「決めた。私、フルーツタルトとアイスティー。
「わかった。俺はいつものティラミスとホットコーヒー。あ、すみません!」
拓君は店員さんを呼ぶ。
「コーヒーとティラミスとフルーツタルトとアイスティーで。」
「かしこまりました。コーヒーとティラミスとフルーツタルトとアイスティーですね?」
「はい。」
拓君が言うと店員さんは離れた。
「良い所だね、拓君。」
私は拓君に言う。
「だろ?今度、琉と行けば?」
琉と…?
「だめだめ!琉味うるさいし…こんな良い雰囲気の店でも大きい声出すから…」
「だよな。あいつの性格はすごいもんな。」
「本当。自分勝手で人に気使えないし、言い出したら聞かないし…」
「でも。そんなあいつがずっと好きなのは瑞穂ちゃんくらいだよ。」
「……え……」
「あいつに相応しいのは瑞穂ちゃんだけ。俺はそう思うな。」
「そうかな…」
「俺さ、明日仕事でロス行くし。あいつの様子見て来ようか?」
「……え……」
「心配でしょ?」
「うん、まぁ…」
秘書さんと一緒だし…
「じゃあ会ったら連絡…」
「でも、やっぱりいい。」
「…え?」
「琉を信じて待つ。」
心配だけど…
今は我慢……。


