「どうしたの?」
私は拓君に聞く。
『今、近くちょうど通ったんだけど話できない?』
「……え……」
『瑞穂ちゃんのマンションの駐車場に黒い車あると思うから。来て?俺の車。』
「う、うん。」
拓君急にどうしたんだろ…。
私は家を出て駐車場へ。
―――駐車場。
「瑞穂ちゃん!」
「拓君!」
拓君が窓を開け車の中から手を振ってるのを見つけると私は拓君の所へ。
「どうしたの?」
私は車の開いた窓から顔を出してる拓君に聞く。
「瑞穂ちゃんが寂しいんじゃないかなぁって思って。」
「大丈夫!琉いないと平和で良いよ?」
私は拓君に言う。
「乗って?良いカフェ最近見つけたんだ。」
拓君は笑って私に言う。
「え、でも…」
琉に罪悪感が…。
俺以外の男と一切関わるな…って。
ばれなきゃいいんだけど…。
「大丈夫。俺、ちゃんと彼女いるから。」
拓君はそう笑って言うと私に左手を見せる。
左手の薬指にはシルバーリング。
「……え……」
「式は挙げてないけど俺、妻いるよ?」
「え!?聞いてないよ?」
琉、一言も…
なのに拓君にこないだ妬いたわけ!?
あの男は……
「あいつは自分の事ばっかだしなぁ。」
「た、確かにね…」
あまり人の事話さないかも。
琉って自分一番だから…。
「乗って?」
拓君は私に言う。
「あ、うん。」
私は乗ると助手席に座る。
〈バタン〉
「出発!」
私がシートベルトをするのを確認すると拓君が笑って言って運転を始めた。
琉ごめんなさい。
でも
拓君は友達。
琉の独占欲を心配しながらも私は拓君とカフェへ。
拓君珍しいな。
私に会いに来るなんて…
なんか話あるのかな…?


