「命令は絶対だ。」
「な、何言って…」
「俺が好きならできるだろ?」
「………う………」
「できないの?」
琉はにやにや笑って私に聞く。
こ、この人はっ………
「わ、わかった…」
うぅ…琉のバカ。
私はそう言うと一瞬琉にキスをする。
「あ?そんだけ?」
終わると琉は私に言う。
「……え……」
「足りねぇよ。そんなんじゃ。」
琉はそう言うと私に深いキスをする。
「……んんっ…」
り、琉〜。
「行ってきます。」
キスが終わると琉はにっこり笑って家を出た。
り、琉……。
私はその場にしゃがみ込む。
私達…
ずっとこんななのかな。
あー…毎日がドキドキ。
「琉、帰るまでどうしてようかな…。」
掃除、洗濯、食事…。
家事を毎日やる私はもう主婦みたいなもの。
琉と同棲が決まってから仕事やめたんだよね。
来週
初めて琉の両親に会いに行く。
認められるといいけど…。
その後に喜美子さんと川端さんの結婚式。
25才夏。
今年は平和だといいけど…。
琉といるとろくな事起きないしなぁ。
すると
〈ピーンポーン…〉
………あ………
「はーい!」
私は玄関に出る。
誰かな?
〈ガチャ〉
「みーずほ!」
「あ、奈美!!」
「久しぶり!!」
奈美は笑って私に言う。
「上がって上がって!今、お茶入れるー!」
私はそう言うと奈美を家に上げた。
「奈美、幸せそうだね!」
「まぁ、子供ももうすぐ生まれるし幸せかな!」
奈美は大きなお腹をさすりながら笑って言う。
「よかったねぇ。」
奈美、お母さんになるのかぁ…。
奈美なら良いお母さんになりそうだよ…。