ば、バカ琉…。
すると
「そういえば、昨日!拓と何もないよな?」
「へ?」
私は琉を見る。
「アイツと久しぶりに会ったんだろ?」
「あー…うん。かっこいいよね、仕事で海外行ったり雑誌でもたまに出てるし。拓君久しぶりに会えて嬉しかったなぁ。」
「あ?嬉しかった!?お前まさか…」
「と、友達だよー。」
「いや、アイツだって…お前の事綺麗になったって言ってたし、俺といるのが勿体ないって!」
「拓君は優しいなぁ。確かに勿体ないかも!」
「なんだと!?この俺だぞ!?お前みたいな女選んでもらっただけ感謝しやがれ!」
「感謝!?お前みたいな女ってどういう事さ!?」
「と、とにかく!!他の男と話したらぶっ飛ばす!」
「なんでよ?友達だよ!?」
「嫌なんだよ!!他の男がお前を褒めたりするのが!」
は、はい!?
「私を全然褒めない琉が何言うのさ…」
たまにだよね。
琉が褒めるの…。
「俺はいいんだよ!部下や拓がお前の事話すだけでいらつくんだよ!」
「なっ……」
「とにかく、お前は俺のもんだ。浮気とかしたらただじゃおかねぇ…」
琉は私を真っ直ぐ見つめ言う。
「じゃあ琉も…不安にさせたらだめ。」
私は琉に言う。
秘書さんの事気をつけなきゃ…
「わかってるって。俺の好きな女は瑞穂だけだ!」
「琉…。」
「バカだけど俺の大切な女だ!」
「ば、バカ?」
「とにかく!!俺の女は瑞穂だけ。」
「……うん。」
「すっげー惚れてる。」
琉に言われると私の顔は熱くなる。
「だ、だったら…寂しい思いさせないでよ。」
「………え………」
「たまに、結婚したらいつか琉が離れちゃうんじゃないかって考えちゃう…」
「大丈夫だ。これからはちゃんと帰ったら相手してやるからよ。」
「……うん。」
素直に言えてよかった。
やっぱり不安なままは嫌だから。


