それだけ言いにうちへ!?
ま、マジで!?
ど、どうしようーっ。
あんな綺麗な人がライバルなんて!!
琉に電話…。
あ、でも
仕事中だろうし……。
うーん…
もうだめだ!
琉、早く帰って来てよ…。
不安なままは嫌だよ……。
――――――――
「………ん………」
あの後眠ってしまった私。
眠っていると突然唇に優しい感触。
夢?現実…?
私はそっと目を開ける。
………あ………
「ただいま。」
目の前には琉の顔。
「り、琉!」
私は起き上がり琉に抱きつく。
「お、おい!瑞穂?」
「琉……。」
不安だった…。
あんな綺麗な人が琉を好きなんて…。
あの人は私より琉といる時間多いから…。
「どうした?バカ女。」
琉は私に聞く。
「ひ、秘書さんが家に来たの…」
「あ?」
「琉を好きだから忠告に来たって。」
「……は?」
「不安になって。あの人綺麗だし、私より料理上手いし……」
「バカじゃねぇの?」
………え………
「琉…?」
「そんなんで不安になるんだ?もっと自信持てよ。」
「へ?」
「俺くらいなんだぞ?お前みたいなバカ女に夢中になんの。」
琉……。
「琉…。」
「この俺が惚れた女なんだから自信持て!」
「うん…。」
「あいつは親が決めた秘書だから俺は解雇できない。でも俺、あいつじゃ物足りない。」
「へ?」
「嫌がりながらも俺の命令を聞く瑞穂のがいいや。瑞穂のが命令しやすい。」
「は、はい!?」
「とにかく…不安になんなバカ!」
「うん…」
琉の言葉でこの時は一時安心だったんだ。
だけど
まだ安心ではなかったんだ。


